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アドバイザースタッフに聞きたい!

これまでのQandA
性格・生活習慣・行動など 言葉が遅い・発育障害の不安
障害児枠で入園が決まったことへの不安
3歳10ヶ月になる息子のことで相談させてください。

昨年の夏頃、ことばが遅いことをきっかけに自閉ではないか、との不安が心を過ぎるようになりました。

1歳半検診や近所の保育園の遊び教室などでも何も言われたことはなく、妻は何の心配もなく育児を楽しんでいたので、私が「息子は自閉ではないか」と指摘をしたところ激しく動揺しながらも、保健センターに連絡し保健士の家庭訪問を受けました。
担当保健士は妻子と少し面識があり、これまでの息子の様子からは特に何も心配視するような事柄はなかった、といいながらも、お父さんがそんなに不安ならと発達相談の受診を勧められました。

発達相談では「自閉と言うより『すっごくマイペース』という感じかな」と言われ、もしよかったら、と市の保健所が主催する母子教室入室を進められ、秋頃からそこに通い始めました。その中でも発達相談を1回、指導員による家庭訪問を1度受け、「大丈夫だと思う」「普通幼稚園でも行けると思うけど」といったアドバイスを頂きました。3歳半検診でも担当医に従ってお腹をめくったり洋服を脱いで横になったり、といった事ができたので何も言われなかったとのこと。

しかし、親子教室では市立保育園の障害児枠への応募を強く勧められ、「大丈夫なのだったら通らないだろう」と言っていた矢先、息子に障害児枠適用との連絡があり、非常に動揺しています。別の私立幼稚園も出願し、入園許可書を頂いていただけになおさらでした。

市保育課の課員および発達相談員の説明によると、「息子さんには加配の保育士が付く保育園での教育が最適と判断され適用を認定した。『障害児枠』という名称は、助成金の絡みなどもあって、市としても遺憾ながら使用せざるを得ない状況であり、【障害枠での通園=障害児】ということでは決してない。現時点でのあなたの息子さんに、専門医療機関による精密検査等の必要性は感じません」というものでした。
しかし依然として息子にはことばの遅れといくつかのこだわりがあり、少なくとも父親の私は安心して見守れるという心理状態とはほど遠いのです。
妻は予め「障害児枠の適用をされたら保育園に通わせる」と決めており、市側の説明に納得して保育園の入園を決めました。

社会性については、接触拒否もありませんし、目を合わせないということもありません。遊んでくれる大人の人の方が好きなようですが、同世代の子どもとも平気で遊びます。ただ、自分のおもちゃを取られてもまったく取り返そうとしません(これは性格もあるのかもしれませんが)。旅行も平気ですし、祖母宅へひとりで外泊もします。今年引越をしましたが、何のパニックもありません。トイレも食事も簡単な着替えも自立しています。

現時点で最も心配なのは冒頭にも上げたとおりことばの遅れです。2語文、3語文などは出ていますが、人称代名詞や助詞の使い方がおかしかったり、オウム返しがあったり、発語の立場(「ただいま」と「おかえり」、「行ってきます」「行ってらっしゃい」の使い分け)を何度教えても理解できない、などいう点です。意味不明な独り言や場にそぐわない発語もあります。「今日何処に遊びに行ったの?」といった問いかけに、正しく回答できることも少ないです。こちらの簡単な指示には従えますし、怒られたらきまりの悪そうな顔をしたり泣いたりするので、言っていることは分かると思うのですが・・・。

また、ドアの開閉、自宅エレベータのボタン操作などをやらせてもらえないと激しく癇癪を起こします。電飾の看板を見つけると、いつまでも見入っています。但し「もう行くよ」と言うと素直に付いては来ます。数字やマークが大好きで、CMに出てくるロゴのメーカー名などを正しく言い当ててしまいます。
しかし今最も辛いのは、私としては最善のことをしてはいるのですが、私自身の不安が一向に拭えない点です。妻はほんの少しの成長にも子どもの発達力を感じられるおおらかな気持ちの持ち主なので、今は息子の発達については特に心配していません。
私だけが息子のあら探しをしてるようで、本当に自己嫌悪に陥ります。他の子と比べてできないことばかりあげつらい、それを不安材料にして勝手に苦しんでます。
私にも息子が少しずつ、できなかったことができるようになっていることは分かるのですが、それでも不安の種が尽きません。もっともイヤなのは、自分自身の中に「健常者でなければこの社会では幸せに生きていけない」という誤った価値観が根強く存在しているようで、それがために「子どもに障害があって欲しくない」という思いが強すぎ、少しでも不安要素があったらそれを大げさに捉えてしまう傾向にあるようです。そしてこんな親に育てられている息子のことを不憫に感じることさえあります。

妻は今の息子との生活に、何らの第三機関からの援助や助言を仰ぎたいと思うことは一切無く、前向きに育児に取り組んでいます。まもなく第2子の臨月に入るので、ここでこれ以上私が「やっぱり小児精神科で精密検査をしよう」などと言うと更に動揺し母胎にも影響しそうで何も言えません。
また保健課からも医療検査の必要は感じないと言われている以上、保健センターもよほど強く頼まない限り、こういった医療機関の紹介状を書いてくれるとも思えません。
「公立保育園は公務員的な適当な体質の保育士に当たったら適切な教育が受けられず大変なことになる」「市はそんなことはないと言ったが、障害児枠で入園したら小学校に行くときも障害児学級、養護学級が前提にさせられる」といった風評が耳にはいるといても立ってもいられない気持ちになります。

これから私は親として息子にどのように接してあげるべきなのでしょうか? 自分が不安に感じる以上強引にでも精密検査等に連れて行くべきなのでしょうか? そして、どうすればこんなに不安ばかり感じることなく育児に取り組めるのでしょうか?

本当に長くなり、かつとりとめのない内容になって申し訳ありませんが、何卒宜しくお願いいたします。

(DUO さん)


DUO さん、ご相談いただき御礼申し上げます。旭幼稚園、副園長の井上です。先ず障害児枠の件ですが、私は幼稚園の人間なので、保育所の加配配置などについては詳しく知りません。その点ご了承ください。
 
DUOさんがご心配なさるのは、同じ父親として、痛いほどよく判ります。私も息子がこの4月から小学校へ入学しますが「上手くやってくれるだろうか?」という心配はあります。幼稚園と小学校は同じ学校教育法に基づいた教育機関とは言うものの「似て非なる」もの、ということが判っているだけに心配な面はあります。

ですが、先ずDUOさん、どこで「自閉症ではないか」と思われましたか?いくつか気になる点をあげられていますが、今は情報があふれているだけに、どれが正しい情報なのか、これを取捨選択することも必要ではないか、と思います。
いくつかの点は自閉症の典型的な症状であることには違いがありませんが、自閉症というもの、まだよく判らない、というのが本当のところのようです。それだけに断片的な情報で、「あれも思い当たる、これもそうだ」と思ってしまっては、自閉症でなくとも自閉症に見えてきてしまいます。だいたい、子どもというものは、ひとつやふたつ、このような傾向を持っています。興味のあるものには集中しますし、興味のないものには見向きもしません。自閉症の症状を厳格にあてはめるなら、半数近くの子どもが自閉症になります。

保険センターで専門の方に診察していただき、その結果「問題ない」と言われたのであるなら、それを信じてよろしいと思います。ただ、問題は障害児枠ですが、これはどのような判断のもと、どんな経緯でそうなったか。ここはちょっとわかりません。ただ、市の説明にもありましたように、障害児枠という言葉はいわゆる「法律用語」であって、DUOさんのお子さまに障害が認められる、ということではないように思います。

DUOさんが「こだわり」を持つのも痛いほど判ります。私が同じ立場だったら、きっと同じことを思うでしょう。ですから考え方を変えてみましょう。「人と違う」ことが悪いこと。全て同じでないといけない。こういった考えを捨ててください。同じように教育を受けているのだから、全員東大に入学できるはず。同じように体育の授業を受けているのだから、全員100メートルを10秒台で走れるようになるはず。これ、ちょっと違いますよね。
東大法学部を首席卒業して、政治家になることが立派な人間になることですか?有名な政治家になって、汚職を繰返すことが人間として幸せなことですか?そんなことよりも、家族と共に小さくとも幸せな家庭の中で、愛情に包まれた生活を送れるほうが余程幸福ではないでしょうか。
「仕事が忙しい」と言いながら、小さなケーキを家族分手土産にさげて帰宅できる楽しみ。喜び。これこそが本当の幸福ではないでしょうか。

「人と違ってそれでいい」のです。顔かたち・体系が違うように、人と違うから個性になるのです。マイペースだって立派な個性。そんな性格も違う人たちが集まって社会を作っていくのです。足りないところは補いあう。優れたところは他人に分けてあげる。それができているから社会たりうるのです。

できたら誉める。ともに喜ぶ。これができている、立派なお父様です。ちょっと見方を変えてみれば、ご自身の呪縛から逃れられるようにも思います。「人と違っていていい」のです。幼稚園だって「虫博士」もいます。「かけっこチャンピオン」もいます。「自動車名前あてチャンピオン」もいます。どれも立派な「一番」なのです。
そんなお互いの違いを(良い点も悪い点も)理解し、認め合うことが大切ではないですか。
DUOさんも自分で自分を追い込むことのないよう、もっとおおらかに、子どもの目線で、子どもの視点で、一緒に共に大きくなっていくんだ、と思うことが何よりも大切ではないか?と思いました。

なんだか回答になっていない回答で申し訳ありません。

(アドバイザー:井上智賀)


土居です。
DUOさんが不安になる気持ち、よくわかります。
わが子だからこそ不安になるのですよね・・・。
それは父親ながら一生懸命育児を理解し、奥様の力ぞえになろうとしていらっしゃるのでしょうね。

一方奥様はおおらかにのんびりと育児をなさってるようす。
とかく神経質になりがちな育児をうまく乗り切っておられるようですね。
どうしても一方的に向かいがちな母子の関係なので、その体勢は理想的と思われます。

さて、ご相談に関してですが、私が思うには、一度専門医をたずねられてはどうかな、とは思います。
保健士さんたちが「心配ない」とおっしゃってるようなので異常がないと私も思いますが、専門医にご相談なさって「心配ない」と言われれば安心でしょうしね。

あとアドバイスするとすれば、息子さんの特技やいいところ(マークなどの
覚えがいいところ)などをもっと褒めてあげればいいかと思います。
「ここは普通」「ここは心配だ・・・」とはあまり考えすぎないで、「この子はこういう子供」と個性として受け止めてあげることも必要かなと思います。とてもいいお父さんでいらっしゃると思いますので、自信をもって接してあげてください。

(アドバイザー:土居聡子)


自閉症と診断されて小学校に進学したときに、特別学級に入らなければならないという事は聴いたことがありません。
小学校は進学する段階で、生活能力等の診断をした上で面接をする事となりますが、加配がついたからといって特別クラスに行くとは限りません。

実際私の周りでも加配がついた子で普通学級に進学した子は多いですよ。
問題はその子どもの事なので制度その他で制約される事ではありませんよ。
あくまで、加配保育士は他児と一緒に生活を送るための加配なのですから。
ご参考までに・・・。

(アドバイザー:staff)




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